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◆ Notes 〜 映画コラム  ◆

ブログという語は響きが美しくないのでニガテです。

黄花写真
 映画フィルムで、えくすたし 

は じめにお読みください〜このコラムについて

★第4回 「バイオハザードIV アフターライフ」は連ドラか?

アクション映画は好きだけど、原作がゲームだったせいか敬遠していて見たことなかったこのシリーズ。ミラ・ジョヴォヴィッ チは目つきがとても好きな俳優だし、最近目立った出演作がなかったため、見てみました。

ジャンヌ・ダルク 写真彼 女の目の話が出ましたが、私がその魅力に最初に魅せられたのはリュック・ベッソン監督作「ジャンヌ・ダルク」(1999) でのことでした。

製作当時彼女は23歳くらいでしたが、伝説の少女ジャンヌを初々しく演じていて、そのキッと見開く目がとてもりりしくて好 きでした。
特にあの、戦闘で突撃する際の、Follow Me (私に続いて!) という時の目が。

作品としても、ハリウッド資本作らしく革命の旗印に仕立てられた少女ジャンヌの躍進と凋落(ちょうらく)の哀しみをエン ターテイメントを交えて描いていて、とても見ごたえのあるものでした。

もちろん、フランスの話を英語劇で演るのは客観的に見れば不自然なのは百も千も承知です。
このへん、英語の映画ではよくやられているにもかかわらず、その違和感は日本人には気づきにくいけど、要はウォン・ビン主演でオール韓国語で坂本竜馬をや るようなものなのです。(想像すると、結構スゴイでしょ?)
しかし、それが些細なことに思えるくらい、あの作品そしてミラ・ジョヴォヴィッチには力がありました。

「バイオハザード IV アフターライフ」  
Resident Evil: Afterlife (2010年/イギリス、ドイツ、アメリカ/97分/3D 製作 - シネマスコープ)
監督:ポール・W・S・アンダーソン 音楽:トムアンドアンディ 出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ、ウェントワース・ミラー ほか

バイオハザードIV 紹介写真2s

ミラ・ジョヴォヴィッチ主演のSF近未来アクション・シリーズ第4弾。
これはストーリーうんぬんよりも、シューティング・ゲームよろしく爽快感を楽しむ映画だと思うので、見どころやツッコミ所を語ります。

まず冒頭、たくさんの人が行きかう渋谷のスクランブル交差点でひとりたたずむ若い女性がミステリアスで、胸騒ぎを覚えます。
その映像は精緻で非常に美しく、さすがハリウッド・メジャーが撮るとゴチャゴチャした渋谷もこんなにキレイに映るのか、と一瞬感心します。
でも!よーく見るとなんだか微妙な違和感を感じます。ディスプレイ看板であるとか、建物のカンジであるとか、整いすぎてるとでもいおうか...そう、最近 の渋谷を知らない人にはわかりにくいかもしれませんが、恐らくあれは実際にロケをしたのではなく、実景をCGで加工してスタジオ撮影部分と合成していると 思われます。

それにしても、街を歩く人の服装も現代日本のファッションをよくとらえているし、かの女性も生身の人間っぽくなく妖艶に撮 られてい中々たいしたものです。
このシーンの美しい映像はとても見ごたえがあります。

バイオハザードIV 写真 2さて、その渋谷から恐ろしい汚染が全世界に広がって、というワケで最初のアクションが地下建造物内で展開します。ここは 3D ならではの奥行き感が味わえるところです。

でも笑っちゃったシーンがひとつ。

アリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)と悪の組織(アンブレラ社)の会長が飛行艇内でタイマン勝負をしている最中に操縦者不在 のせいか雪山にドッカン!となるのだけれど、オイオイ、これって近未来のハイテク飛行艇(のハズ)なのに、自動でよけられずに激突なんて、おかしくね?
「ンなわけねーだろ!」と相方のうしろ頭にツッコミ入れる漫才師のごとく、劇場内でひとりで爆笑してしまいました。

バイオハザードIV 写真 1s内容的にはゾンビに包囲されたビルでの死闘や船上での決戦など、スーパー・ヒロイン、アリスが戦う姿はりりしくてアクション も痛快。

難点としてはアクションは肉弾戦よりもシューティング・ゲーム的な色合いが強いので「手に汗握る」感にやや欠けるのと、悪 役が変幻自在で弱点らしいものがないこと。
やはりどんなに強くても弱点があって、それを命がけで突き止めて戦う、ような設定じゃないとイマイチ感情移入が できません。

あと、前半にアリスのクローンが出てくるとか、アンブレラ社がどんな組織なのかなど、シリーズを見たことない人にはわから ない点がいくつかありました。

極めつけはラスト。次回作を匂わせる、程度のもんじゃなくてモロ「次はここから始まります」的な終わり方になってて、なん だか連ドラみたいでした。
連作を前提としているとはいえ、単独でも十分に堪能できるクライマックスはあった方がいい。これじゃ正直、不完全燃焼です。
壮絶な死闘は次回にとってあるってコトなのか、さて...??

(2011/01/13)








Photo : 虚空慈 kokuuji

アップロード : 2011/01/13   更新  :

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